今日のニュースを見て、思わず「えっ…」と声が出てしまいました。SHISHAMOが来年6月の等々力陸上競技場ライブをもって活動を終了するというのです。長年音楽を聴いてきた中で、こうした解散のニュースには慣れているはずなのに、今回は特別に胸に響きました。
若い頃から音楽は好きでしたが、SHISHAMOに出会ったのは40代になってからでした。きっかけは娘が聴いていた「君と夏フェス」。何気なく耳にしたその曲が妙に心に残り、気づけば繰り返し聴いていました。
軽快で爽やかなメロディの中に、青春のきらめきや切なさが詰まっていて、聴いているだけで夏の空気を思い出すような感覚になる。そこから彼女たちの曲を少しずつ掘り下げていくようになり、通勤中の車の中や夜のウォーキングのBGMとして流すのが習慣になりました。
彼女たちの歌詞は、若者の恋や葛藤を描いているのに、なぜか中年の自分にも刺さるんです。「明日も」なんて曲は、仕事でくたびれた夜に聴くと、ちょっと泣きそうになるくらい沁みる。
まっすぐで素直で、少し不器用な言葉が、昔の自分を思い出させてくれる。夢を追いかけていた頃の気持ちや、うまくいかなくて悩んでいた日々が重なって、心の奥に眠っていた感情を呼び起こしてくれるんですよね。
今回の解散について、メンバー自身が「SHISHAMOとしてあるべき姿を全うするため」と語っていたのも印象的でした。続けることよりも、自分たちが納得できる形で幕を下ろすという潔さに胸を打たれました。
等々力でのラストライブは、彼女たちが何度も夢見てきた舞台だったそうで、まさに有終の美。ファンとしては寂しい気持ちが大きいけれど、彼女たちが選んだ「完結」という言葉には前向きな決意が感じられて、むしろ応援したくなる。
音楽は終わってしまうけれど、曲は残り続けます。これからも「君と夏フェス」や「明日も」を聴くたびに、彼女たちの存在を思い出すでしょう。SHISHAMOの音楽は、青春を生きる若者だけでなく、人生の折り返しを迎えた自分のような世代にも寄り添ってくれるものでした。
だからこそ、彼女たちの選んだ「完結」は悲しみだけではなく、感謝とエールの気持ちで受け止めたいと思います。

